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インプラントとは?メリット・デメリットを解説|治療の流れや通院期間・費用について

歯を失った場合に行なう治療の一つであるインプラント。

近年、入れ歯やブリッジに次ぐ第3の治療法として、よく耳にするようになりました。入れ歯やブリッジで不自由している方は、インプラントを検討してみるのも良いかもしれません。

今回は、インプラント治療の気になる費用やメリット・デメリット、インプラントの種類、よくある質問などをわかりやすく解説していきます。

インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

インプラント治療とは?

「インプラント」という言葉を聞いたことがあっても「具体的にどのような治療なのかわからない」「興味はあるけれど漠然としたイメージしか湧かない」という方もいるのではないでしょうか。

「インプラント=歯科の治療」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、インプラントは「体内に埋め込む医療器具・材料」を指します。

ちなみに、インプラントは英語で「implant」と綴り、和訳すると「植え付ける」「吹き込む」「差し込む」「移植する」となります。

歯科以外でもインプラントという単語は使用されており、心臓のペースメーカーや美容整形で用いるシリコンなどもインプラントの一つです。

インプラント治療

インプラント治療では、あごの骨に生体親和性の高い金属であるチタンやチタン合金でできた人工歯根を埋め込む手術を行ないます。

骨のなかに埋める部分をインプラント体(人工歯根)といい、そこにアバットメントと呼ばれる義歯との連結部分にあたる部品を取り付け、義歯をかぶせます(ツーピースインプラント)。

この他、インプラント体とアバットメントが一体となっていて、義歯を取り付けるだけのものもあります(ワンピースインプラント)。

インプラントの最大のメリットは、義歯をしっかりと固定して根っこの機能を回復できるため、本来ある自分の歯のような感覚で噛めるようになることです。

また、外れてしまう恐れが軽減されて異物感なく話せるようになるだけではなく、義歯にセラミックやジルコニアなどを使うことにより、天然の歯とほとんど変わらない見た目になります。

一方、デメリットとしては、治療費が高額になることが挙げられます。なぜ高額になるのかというと、インプラント治療は原則的に保険適用外となり、健康保険がきかず自費診療になるからです。

しかし、外傷・腫瘍であごの骨を失った場合や骨移植を行なった場合、先天的に歯やあごの骨がない方などは健康保険の適応が受けられることもあります。気になる方は、事前に担当医師に相談してください。

インプラントの治療期間は4~6ヵ月程度で、手術後も定期的なメンテナンスが必要になります。治療費は、取り付けるインプラントの種類や口腔内の状態によって異なりますが、30~60万円かかるのが一般的です。

歯科領域では、あごの骨に埋め込む人工歯根をインプラント、正しくは「歯科インプラント」と呼びます。インプラントは歯科で扱う機会が他の科と比べて多いことから、一般的に「インプラント=歯科インプラント」と認識されています。

インプラント治療を考えるなら、前もってメリットやデメリットをきちんと把握しておくことが大切です。

特にメリットばかりに注目しがちですが、治療後に「こんなはずではなかった……」と悔やまないためにも、デメリットも知っておきましょう。

前の項目でインプラントのメリットやデメリットについて少し触れましたが、ここからさらに詳しく紹介します。

インプラントのメリット

まずはインプラントのメリットを6つ紹介します。

1. 自分の歯と同様に咀嚼可能

先ほども紹介したように、インプラントの最大のメリットは、自分の歯と同じように咀嚼(そしゃく)できることです。

ブリッジや入れ歯では力を入れて噛むことが難しかったり、熱いものを飲食することに抵抗があったりする方もいます。

2. 自分で行なうケアが簡単

インプラントは術後に定期的なメンテナンスが必要になりますが、セルフケアは通常の歯と同じような歯磨きで大丈夫です。

入れ歯のアタッチメントの洗浄のような面倒な作業はありません。

3. 周囲の健康な歯を守れる

インプラントは人工歯根を1本1本埋め込むため、それぞれが独立した歯となります。そのため、ブリッジや入れ歯のように、周囲の歯を削ったり負担がかかったりすることはありません。

負担がかかった歯は寿命も短くなるため、周囲の歯をできるだけ多く残したい方におすすめです。

4. 丈夫で長持ち

インプラントは、おもにチタンやチタン合金という金属で作られています。この金属は生体親和性に優れ、あごの骨としっかり結合するため、強く噛みしめても耐えられる強度があります。

また、定期的にメンテナンスに通ってきちんとセルフケアをすれば、10年以上長持ちさせることも可能です。

5. 見た目がきれい

口元の印象は歯によって大きく左右します。入れ歯やブリッジの場合は色味が不自然であったり金具が見えたりと、見た目の印象が悪くなりかねません。

インプラントなら見た目も天然の歯と同じようにきれいになり、会話や飲食の際に口を開くことに抵抗を感じないでしょう。

6. 骨が痩せるのを防げる

天然の歯は歯根を失ってしまうと、咀嚼したときに力が骨まで届きません。刺激が届かなくなった骨は次第に痩せていき、周囲の歯にも影響が出始めます。

インプラント治療はあごの骨に人工歯根を埋め込むため、咀嚼すると骨まで刺激が伝わります。日々咀嚼して刺激を与えると、あごの骨の健康を保てるのです。

インプラントのデメリット

続いて、インプラントのデメリットを4つ紹介します。

1. 保険がきかないため高額になる

先ほども少し触れましたが、通常のインプラントは基本的に健康保険がききません。自費診療となるため、治療費は他の治療法と比べると高額になります。

また、どのくらい治療費がかかるかは、個人で異なります。手術前にカウンセリングをしっかり受け、治療費を確認のうえ治療を始めるとよいでしょう。

なお、健康保険はききませんが、インプラントの治療費は医療費控除の対象になります。

医療費控除とは、1年間に10万円以上の医療費が発生した場合、所得に応じて治療費の一部が還付される制度です。

インプラント治療をする場合は、医療費控除の申告を行なうことで治療費の負担を軽減できるでしょう。

2. 治療期間が長い

インプラントの治療期間は個々の症状によって異なりますが、約4~6ヵ月です。

他の治療法と比べると治療期間が長くなるため、さまざまな予定が立てづらくなることも考えられます。治療期間については、インプラント治療を受ける前にしっかりと確認しておきましょう。

3. 定期的なメンテナンスが必要

そのため、手術後も定期的にメンテナンスに通い、インプラント周囲炎を予防することが必要です。

4. 麻酔下での手術が必要

インプラント埋入手術は、麻酔をともなった手術です。麻酔を安全に行なうため、身体の状態が良くないと手術を受けることはできません。

持病・基礎疾患がある方は、カウンセリングの際に手術できるか医師に確認しましょう。

インプラント治療は誰向け?

インプラント治療を受けられない人はいる?

インプラント治療は、事故や歯槽膿漏、虫歯などで歯を失った方や、先天的に歯がない方が受けられます。1本からすべての歯まで対応可能です。

ただし、誰でもインプラント治療が受けられるか……というと、そうではありません。

インプラント治療は手術が必要なため、全身状態が悪い方や、インプラントを埋め入れる予定部位のあごの骨が丈夫でない方は治療を受けられないケースもあります。

また、高血圧症や心臓疾患などの循環器系疾患、喘息などの呼吸器系疾患、糖尿病や骨粗しょう症などの既往歴がある方も注意が必要です。その他、歯周病などの基礎疾患がある方は担当医師に相談しましょう。

差し歯とは何が違う?

入れ歯は失った歯の代わりに使用する取り外し可能な装置(義歯)のことで、最も一般的に行なわれている治療法です。

入れ歯には「バネのある入れ歯」「バネのない入れ歯」「総入れ歯」「金属でできた入れ歯」などの種類がありますが、大きく分けると「部分入れ歯」と「総入れ歯」になります。

部分入れ歯には、バネのある入れ歯とバネのない入れ歯があります。

バネのある入れ歯は、周囲の歯に金属でできたバネをひっかけて入れ歯を固定する仕組みで、保険適応が可能です。バネのない入れ歯は見た目のきれいさが人気ですが、こちらは自費診療となります。

総入れ歯は、人工歯の部分と人工歯を支える床(しょう)と呼ばれる歯ぐきにあたる部分の2つで構成されています。

この床(しょう)の素材にアタッチメント(付属装置)を埋め込み、人工歯を取り付けます。プラスチックでできたものは保険適応、金属でできたものは自費診療となります。

入れ歯のメリットは、他の治療法よりも手軽に行なえる点です。治療費も保険適応の場合、1~2万円と負担が少なくて済むでしょう。

しかし、デメリットの多さも問題です。入れ歯は話したり食事したりする際に外れやすく、異物感が強いため会話もうまくできないことがあります。

さらに、入れ歯は毎日の洗浄が必要となり、負担に感じる方も多いでしょう。平均的な寿命が1~2年であるため、その都度作り直さなければなりません。

入れ歯の治療期間はアタッチメントなどを取り付ける治療から、入れ歯になじむまで約2ヵ月かかります。

インプラント治療の流れ

インプラント治療はどのような流れで行なわれるのでしょうか。その手順を「治療前・手術・手術後」の3つに分けて紹介します。

ただし、ここで紹介するのはあくまで一例です。クリニックによって多少流れが異なる場合もあります。

治療前に必要な検査

インプラント治療は外科手術に分類されるため、治療したいと思ってもすぐに始められるものではありません。

①カウンセリング

クリニックでカウンセリングを丁寧に行ない、歯の状態・口腔内の状態・全身の状態などを確認します。「インプラント治療はどのような治療なのか」「手術を受けられるのか」などの説明を受けます。

②CT検査

術前検査としてCT・血液・心電図などの臨床検査、歯周病の検査を行ないます。このなかでも、CT検査は治療計画を立てるうえで大切な検査です。

CTとは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影)の略で、コンピューターによって身体の断面を撮影する装置です。歯を支えるあごの骨には、神経や血管が数多く通っているため、歯科専用のCTスキャンを用いて行ないます。

血液検査,心電図検査等の臨床検査

糖尿病や貧血の症状がないかどうか、また肝臓や腎臓、感染症にかかっていないかなど、全身の状態を詳しくチェックします。

すでに血液検査を行っている方は、そのデータをご持参ください。

④歯周病の検査

歯周病がひどい場合は、インプラント治療の前に歯周病の治療を行う必要があります。

術前検査のあと、その結果をもとに担当医師と治療計画を進めていきます。具体的な治療期間や手術の日程、費用などの説明があるので、きちんと確認しましょう。治療計画に納得し、同意したのちに手術となります。

インプラントの手術

インプラント埋入手術は、麻酔を使用して行ないます。一般的な歯科診療のように局所麻酔で行なう場合もありますが、不安感の強い方、緊張して血圧が上がりやすい方はセデーション(静脈内鎮静法)という麻酔方法で手術を受けることも可能です。

セデーションとは全身麻酔とは異なり、インプラント手術時に不安や恐怖感によって緊張した状態を和らげ、口腔内の痛みを感じなくするものです。

完全に意識がなくなるのではなくウトウトした状態となり、リラックスした気持ちで手術を受けられるため、不安感の強い方におすすめの方法といえるでしょう。

インプラント埋入手術には、手術を1回だけ行なう「1回法」と、2回に分けて行なう「2回法」の2つの方法があります。それぞれの手術については以下のとおりです。

・1回法

歯ぐきを切開し、あごの骨にドリルでインプラント体を埋めるための穴を開けます。

その後、開いた穴にインプラントと人工の歯との連結部分にあたるアバットメントが一体となった、ワンピースインプラントを埋め込みます。
ツーピースインプラントを使用する場合は、インプラント体を埋め込んだあと、アバットメントを取り付けて完了です。

・2回法

歯ぐきを切開したらドリルを使い、インプラント体を埋めるための穴をあごの骨に開けていきます。

その後、開けた穴にインプラント体を埋め込み、インプラント体の上部の穴にカバーをかぶせます。切開した歯ぐきを縫い合わせ、1回目の手術は終了です。

2ヵ月後、インプラント体があごの骨としっかりと結合したら、2回目の手術を行ないます。

カバー上の粘膜(歯ぐき)を切開し、カバーを外します。その後、アバットメントを取り付けます。

どちらの方法で手術を行なうかは、あごの骨の状態によって決まります。1回法は、インプラントを埋め込むあごの骨の量がしっかりあることが条件です。反対に、あごの骨の量が不十分な場合は、2回法で行ないます。

手術時間は、インプラントの植立で1本につき5~15分ほどかかります。仮歯の調整なども含めると、1本につき約1時間かかるでしょう。

手術後(メンテナンス)

インプラント埋入手術を受けたあとは、定期的なメンテナンスと歯周病予防プログラムが必要になります。

適切なケアを行なわないとインプラント周囲炎を起こしやすくなるため、予防のためにも術後1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年……と定期的なチェックが必要です。その後、問題がなければ年1回程度の受診で問題ない状態になります。

以上が一般的なインプラント治療の流れです。

インプラントについてよくある質問

ここまでインプラント治療の概要を紹介してきましたが、お客様からインプラントに関する質問が多く寄せられます。

以下に「よくある質問」をまとめたのでご確認ください。

Q.カウンセリングではどのようなことをしますか?

カウンセリングでは、問診・視診・触診を通して患者様の状態を詳しく見たり、話を聞いたりします。そのうえで、当院での一般的なインプラント治療の進め方について説明をします。

また、レントゲンや口腔写真、歯型など詳しい検査を行なったうえで、治療計画・費用についてご相談させていただきます。

Q.手術は痛くないですか?

インプラント埋入手術は麻酔を使用しますので、ほとんどの方は痛みを感じないまま手術を終えることができます。

しかし、痛みの感じ方は個人差があるため、なかには多少の痛みを感じる方もいます。

痛みが不安な場合はセデーション(静脈内鎮静法)を行ない、眠っているような状態で手術する方法や、痛み止めの点滴を投与しながら手術する方法もありますので、ぜひご相談ください。

Q.デンタルローンとは何ですか?

デンタルローンは、インプラント・矯正・審美など、保険外診療における治療費全般の立て替え払い制度です。患者様は分割払いで無理なくローンを返済していただけます。

信販会社によって異なりますが、多くの歯科医院が窓口となって手続きできるため、スムーズにローンを組むことが可能です。

ローン審査が通ればデンタルローンをご利用いただけます。申し込み後、早ければ15分ほどで審査結果が出ますが、もちろん自宅でローンの利用を検討いただいても構いません。

Q.医療費控除について詳しく教えてください

1年間に医療費が合計10万円以上かかった場合、または所得が200万円未満で医療費の合計が年間所得の5%を超えている場合、確定申告で医療費控除の手続きを行なうと、所得税が還付されます。

翌年度の住民税も減額となるため、面倒でもしっかり手続きを行ないましょう。

医療費には通院の際に発生した交通費も含まれますので、領収証を発行してもらい保存しておくことが大切です。ただし、駐車場代や公共交通機関以外を利用した場合の料金は、控除対象となりません。

まとめ

インプラントは自費診療となりますが、周囲の歯に負担をかけることなく自分の歯と同様に扱うことができる、口腔内の違和感が少ない治療方法です。

“噛む”という動作は、健康にも大きく影響します。インプラント治療で不自由ない生活を取り戻しませんか?

インプラント専門歯科として、数多くの経験と実績があります。「カウンセリング~CT診断~治療計画作成」がすべて無料なので、費用面で悩んでいる方もまずはご相談ください。

無料カウンセリングのお申し込みはこばやし歯科までお気軽にお問い合わせください。

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