KOBAYASHI DENTAL CLINIC

COLUMN

  • 歯の治療について

歯の治療と金属アレルギーについて

なかなか治らないかゆみ、水泡、蕁麻疹など皮膚の不快な症状を経験したことはありませんか?

実は口腔内に治療で使用した被せた物や根に使用されている金属が原因かもしれません。

本日は歯科と金属アレルギーの関係についてお話してみたいと思います。

アレルギー・アレルギー反応について

まず、「アレルギー」とは、有害な病原体を排除する免疫反応が過度になり、組織の傷害・疾患を引き起こす場合のことを言います。

アレルギー症状は、皮膚や口腔粘膜など多種に及んでいます。歯科で言う金属アレルギーは全身性の皮膚炎・接触性口内炎のことを指すことが多いです。

金属そのものはアレルギーの元ではありません。歯科治療で使用する金属が唾液により溶け出し、イオン化して体液を通して体内にはいると体内のタンパク質と反応しアレルゲンとなります。

このアレルゲンが金属アレルギーの原因です。

日常生活の中では多くの金属製品に触れますので、原因を特定することは難しいです。

また、金属アレルギーは接触している部分にできるとは限らず、全身のどこにでも症状が出ます(個人差)。金属アレルギーはすぐに発症するのではなく、数年以上(およそ5年以上)たってから症状として出てくる場合が多いです。現在症状がなくても口腔内に金属がある場合はいずれ発症する可能性は否定できません。

アレルギーの有無は検査を実施

金属アレルギーの検査法で代表的なものは「パッチテスト」と呼ばれる簡便な方法です。

試薬の付いたテープを背中に2日間貼り、2日後それをはがし、除去後、皮膚に現れた反応を2日目、3日目、7日目の合計3回の結果を国際基準(ICDRG)に基づいて判定する方法です。

検査の注意点

この検査には、以下のようないくつかの注意点があります。

  • パッチテスト期間中はアレルギー反応を抑える薬(ステロイド、抗アレルギー薬など)の服用を中止します。
  • 汗をかく激しい運動は禁止です。
  • 入浴はテープを貼った後、3日間は禁止です。
  • 試薬を貼ることにより、一時的に症状が悪化してしまう可能性があります。
  • 検査結果がはっきりしない場合は、再度、検査が必要な場合があります。

また、原因除去療法として、修復物を口腔内から除去し一定期間は仮封や仮歯で過ごしてもらい、治癒傾向を観察することもあります。治癒の方向に行けば材料の選択をして再修復を行います。材料としては、チタン・ハイブリッドセラミックス・セラミックス・ジルコニア等、金属を使用していない物を使用します。

再発防止のために、歯の根の治療が必要な場合などはしっかりと治療を終了させてから、金属ではない材料で再修復をすることが大切です。

口腔内に金属での修復物があり金属アレルギーが気になる場合には、当院でもパッチテストは行えますので、いつでも受診してくださいね。

(※歯科で使用される金属で金属アレルギーになりやすい金属は、スズ、パラジウム、クロムなど。金やニッケルは金属アレルギーにはなりにくいです。)

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